#0065) 夢はいつから叶うものになったんだろうか
娘のクラスで典型的な会話があったらしいです。
先生「そうなんです。努力すれば夢は叶うんですよ。」
生徒A「先生、努力したら、空も飛べたりするんですか?」
先生「・・・・・・」
たぶん、教材に夢が叶った話が出ていて、その後の会話だと思います。
で、タイトルの疑問に移るのですが、夢というのは、叶わないのが前提(一般的な受け止め方)ではなかったでしたっけ?
叶うのを前提にしていたら、先生は大変ですよね。突っ込まれっぱなしで。
それから、今はどこの学校でも、「創造性」みたいなことが目指されていますが、夢は叶うという前提に引きずられて叶いそうな夢を考えてしまうことと、突飛だけど真剣な希望が潜んでいるために笑える夢を、叶うわけがないという諦めとちょっと諦めたくない気持ちを抱えながら思い浮かべることとを比べると、後者の方が教育方針に貢献するんではないでしょうか。
「あなたの夢は何ですか?」があらゆる場面で聞かれる平凡な質問になってしまったがために、人前用の夢が量産されているということも、あるかも知れません。
現実から離れたことを考える時間は残しておいた方がいいのではないでしょうか。現実をちゃんと真剣に見ることに飽きないためにも。それから現実をひっくり返すアイディアが浮かぶチャンスのためにも。
娘の小さい頃の夢はまさしく「空を飛びたい」ということで、手をばたばたさせて「少し飛べた」と喜んでいましたが、さて今はなんと答えるでしょうか。
聞く前にまず自分が、とんでもない夢を考えておかないといけませんね。人前用でないのを。
(で、関係ない音楽)