#0056) 景気というのは実在するんだろうか?

小さな事業を営んでいる甥っ子たち(つまり娘の従兄弟たち)に会ったのですが、面白いことに「テレビなんかで長い間不景気不景気と騒いでいる間も、不景気などなかった」と言うわけです。

GDPとか就職率とか平均給与とか営業利益とか日経平均とか、いろんな数字が証拠として使われてきましたし、「不景気」という結論にしておけば仕事上の不具合の話もなんとなく収まることが多いので、私も不景気なんだろうと信じてきましたが、甥っ子たちにそんな風に言われると、不景気が存在した確信は結構簡単に揺らぐんですね。まあ、確信でもなく、安易な思い込みだったような気がしてくるわけです。

考えてみれば、自分の収入の波は、巷で言われている景気の変化とまったく関係がありません。まあ、個人の波が平均的な波とリンクしないことは多々ありますから、それは置いておいて、他の一般的な数字について考えてみましょうか。

で、・・・ブレとしての振動以上の波が存在すると確信が持てる数字は無いように見えません? ふと、景気って何だったっけと思いません? さて、確固たる景気指標ってありましたっけ? 実感無き好景気と呼ばれた時期がありましたが、実感がなくて当然だったのかな、と思えてきませんか?

そこにあるのは傾向、つまりシステムのゆっくりとした変化ですよね。主に大企業を中心とした企業社会の。変化していないと思えるものも多いですよね。また、変化のあるものを敢えて波と考えるとしても、景気というような全体的に浮いたり沈んだりする波ではなくて、何かをゆっくり押し流していく圧力としての波ですよね。

で、甥っ子たちにとっては、全体的な浮き沈みの話は、いくら常識的であろうとも、わけがわからない話なので無視するしかないと。(不)景気について考えることさえ役に立ったことはない、ということなんですね。景気というような乗り物があるのではなく、単に儲かる理由と儲からない理由があるだけだということでしょうか(理由の組み合わせ、強弱みたいなことに少しずつ変化はあるにしても)。たぶん。そして今、「好景気到来」みたいな空気がある中でも、そういうことだと。

 

#0055とは多少違う結論というか、前提が違ってます。人と会うと面白いですね。

 

娘は母親とお留守番ということで、従兄弟たちに会うことはできませんでした。夜遅かったですし。もちろん、ふてくされてました。

おかあさん

 

ところで、明日大雪という天気予報ですが、そんな空気に感じないのは私だけ?

 

05. 2月 2013 by outsidervoice
Categories: 生活, 社会, 総合 | Leave a comment

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